接客とは

第11回 2007年度 受賞作品
入賞作品
作者名:(氏名割愛)
所属企業:飲食店勤務

記事(紹介文)


 入社してからもうすぐで1年が経とうとしています。入社して間もない頃は、周りが見えずにいました。
 最初の仕事は〝ご来店されたお客様にお冷を出す〟担当でした。何名様が来店されたのかを確認してから出していました。お客様といちばん最初に接する立場なので、ひとつひとつ丁寧にしました。でも、お客様の目を見て「いらっしゃいませ。」と言えていない自分に気づくことができたのは、母のおかげでした。私には内緒で食べに来てくれたのです。
 お冷出しの担当の私は、もちろん母のテーブルに行ったのですが気づきませんでした。家に帰った私に母が「今日食べに行ったのに気づかなかったね」と言われました。そのときに周りを見れていない、お客様を見ていないことに気づきました。そして、自分の母親が来ていることにも気づかなかった事にもショックでした。次の日から、お客様の目を見て、お客様の動作、何を望んでいるのか、今何をしているのか、したいのか、周りをよく見るようになりました。
 そして何ヶ月か経って、色々なお客様と会話できるようになりました。私に会いに来てくれるお客様にも出会えました。ある日の出来事。私の今日の仕事はセッティングでした。お客様にシルバーのナイフやフォーク、お皿をセットする役割でした。今日もたくさんのお客様が来店され、親子や友達、カップルなどの楽しい会話が店内に響いています。
 ある1組のカップルのテーブルにセッティングをしようとしたら、いきなり女性が「今、彼から指輪をプレゼントされました。私今日誕生日です。」 と私に言ってきたのです。突然のことだったので、ビックリしましたがプレゼントされた指輪をずっと見つめている彼女がうらやましく思え、幸せそうにしている姿を見て、何か私もしてあげたいなと思いました。
 カウンターにお願いをして、ささやかではありますが、オーダーしてくれたパフェに、誕生日プレートをかざって、提供させていただきました。彼女の顔はくしゃっとなって、満面の笑顔で私に「ありがとう。本当にうれしい」。と言ってくれました。握手してとも言われました。私も一緒になって幸せな気持ちになりました。
 少しの気づかいで、気配りで幸せな気持ちで、満足して帰っていただける接客をこれからもしていきたいと思いました。

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