年度別受賞作品
退職や転居等により氏名公表許諾未確認の方のお名前は割愛させていただきました。
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催事で経験したこと

第14回 2010年度 受賞作品
入賞作品
作者名:佐野裕美
所属企業:㈱如水庵 イオン戸畑店

記事(紹介文)


 大学を卒業して入社1ヶ月目、昨年、新発売したお菓子のキャンペーンの催事に参加しました。場所は空港、売り場は搭乗ゲートのすぐ近く。ゴールデンウィーク中だったため、売場のあるフロアは大きな荷物やお土産を抱えた人たちで溢れていました。
 私たち新入社員の仕事は、試食の準備とそれをお客様に勧めること。慣れない現場に戸惑いながら準備を始め、回りの様子も同時に見ていました。じっくり福岡のお土産を探している方は少なく、急いでいる方や小さなお子様を連れて移動しているお客様が多かったので、新発売のお菓子をどれだけ端的にアピールするかがとても難しかったです。
 どうすれば売場に足を運んでもらえるかを、試食を配りながら一生懸命考えました。笑顔で、「あれなんだろう?」と目を留めてもらえるように声を張り上げました。少し張り切りすぎたのか催事4日目には声が完全にかれてしまい(催事は1週間)、のど飴をなめたりうがいをしたりしましたが、初日のような声が出なくなってしまいました。自分の思うようなアピールができずに内心悔しい思いをしながら試食を準備していた時間もありました。
 それでも、新しいお菓子を少しでも多くの人に知ってもらいたいという思いがあり、他のお店や空港の職員の方に負けないくらい声を出したいという気持ちから、違うアピール方法を考えました。お菓子の箱をちょうど人の目線の高さくらいで掲げて、手で指し示しながらお客様に見てもらえるように工夫しました。包装紙が金色だったので意外と目立ち、興味を持って頂いたお客様に試食をお勧めして、購入して頂いた時はとても嬉しかったです。初日に売場にいらっしゃって、その数日後にお土産用として購入して頂いたお客様からは、「ついに声がかれてしまったね。がんばって」と温かい言葉をいただきました。
 キャンペーンで販売したこのお菓子は、会社が一丸となって開発したお菓子であり、工場の人が丹精込めて作ったお菓子です。そのお菓子を最終的にお客様に渡すことができるのは販売員です。だから、どうしても食べてもらいたくて、知ってもらいたくて、私ができるアピールは全てやろうと必死でした。
 今思い出すと、とてもいい経験になったと思います。催事は通常の店舗と違った特別な売り場ではありますが、常にお客様一人一人とお菓子を通して関わることに変わりはなく、その一瞬を大切にしてよい雰囲気を作り、お客様のお役にたてることができれば…と感じました。まだまだ研修中の身で、販売員として未熟ではありますが、この経験を生かしてどの場面でも活躍できるようにこれからも頑張って成長していこうと思います。

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