年度別受賞作品
退職や転居等により氏名公表許諾未確認の方のお名前は割愛させていただきました。
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小さい町の大きな幸せ

第16回 2012年度 受賞作品
入賞作品
作者名:小西俊介
所属企業:㈱パスポート 新中野店

記事(紹介文)


 お店がある町は4万人。町の至るところで、常連のお客様に出会える、良い町です。そんな町で一番大きな小学校の運動会に、ひょんな事から招かれた時の話です。
 子供たちが元気よく走りまわる校庭の周りに陣取った親御さんたち。その光景を「平和やな」と思いながら見ていた私の目に、信じられない光景が飛び込んできました。
 なんと………観戦しているお母さん達の半分以上が、パスポートの商品をもっているではありませんか! 驚きの光景でした。次の瞬間には、「あら!? お兄ちゃん子供いたの?」とか、「子供何年生?」と矢継ぎ早に、たくさんのお母さん達からの質問攻め。
 よくよく周りを見渡してみると、「あ、あの人も、あの人も・・・3日にいっぺん位、顔見るな」という人が何人もいて、本当に驚きました。
 小さな町で、商圏としては最悪に近い状況のこの町。しかし、そこには確実にパスポートのファンがたくさんいて、改めて、「ココでしっかり頑張らなあかんな!」「変なことできひんわ!」と感じた1日でした。
 運動会で出会ったたくさんのお母様たち。その後、来店していただいた際には、「お兄ちゃん元気してんの!」とか、「おいしい野菜取れたから、これあげるわ!」など、本当にお世話になっています。
 私と嫁が全く縁もゆかりもないこの土地。しかしこの町にきて早5年。今では一軒家まで購入し、この町で生きていく決意までしてしまいました。
 田舎の人は、「面倒見がいい」とか、「世話好き」とか言いますが、いい意味で、めちゃめちゃおせっかいです。運動会で出会ったお母様たちのお母様(おばあちゃん)まで出てきたりして………野菜に困る事なく、うっかり新米が40キロ届いたり………もちろん全て無料です。
 この町で、出会いは店員とお客様という立場でしたが、今では、なんとか地域の一員にしてもらった!という印象です。
今後も家族でこの町の人たちと関わっていきたいと思います。

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