年度別受賞作品
退職や転居等により氏名公表許諾未確認の方のお名前は割愛させていただきました。
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あなたに会えて良かったです

第14回 2010年度 受賞作品
受賞者インタビュー
作者名:伊藤美織
所属企業:㈱玉屋 小田急エース店

記事(紹介文)


第14回(2010年) 優秀賞 「あなたに会えて良かったです」
㈱玉屋 RODISPOTTO小田急エース店 伊藤美織さん

 今回玉屋からエッセイの応募が160作品以上あったと聞きました。社内の関心も高いからでしょうか、たくさんの方から「良かったね」と声をかけていただきました。またこれまであまり会うことのなかった本部の方々と話をする機会を得られたことも嬉しかったですね。
「伊藤さん、いい話がありそうね。書いてみない?」と店長から原稿用紙を直々に渡されて、参加させていただきました。
 実はこの出来事をリアルタイムにパソコンの交流サイトで日記に書いたんです。結構反響があったので、半年後の11月にもそのお客様の再来店の話を書いたら、「5月の話、覚えているよ。あれいい話だったよね」って皆がコメントしてくれました。このことを店長に話していたので今回のチャンスを私に下さったのかもしれません。
 これまでの受賞作品をホームページで読ませていただきました。とっても素敵な内容で、「あったか・えっせい」というタイトルのようにほのぼのとした温かさが印象に残りました。私の作品も仲間入りさせていただけるのかと思うと感無量です。
 将来は普通にOLになるつもりでパソコンを勉強していました。学生時代、飲食業のアルバイトをした時、常連の方たちに声をかけてもらえるのがとても嬉しかったんです。接客業って楽しいなと思うようになりました。就職活動を始めるにあたって、何の業種がいいかと考えたんです。洋服が大好きだったのでこの仕事を選びました。玉屋の面接は、他社と比べると和気あいあいの雰囲気で、緊張の糸がほぐれていき素直に自分の話が出来ました。社長、専務をはじめ皆さんの温かな人柄が伝わってきて、この会社に是非とも入りたいと思いました。
 一昨年4月に入社後まずはアクセサリー部門のハートダンスへ配属、1ヶ月後ロディスポットに欠員が出たために異動になりました。エッセイに書いた内容は異動して2週間、本当に失敗ばかりの新人の時の出来事。夕方で店はごった返し、接客できる人スタッフも足りなくて、先輩の足を引っ張らないようにと思いながらも、やはりわからなくてひとつひとつ聞きに行ってしまう状態でした。
 お客様に聞かれた色違いのスカートがパソコンで調べてみると倉庫にあることがわかりました。地下駐車場の端にある倉庫まで必死に走ったことを今でも鮮明に覚えています。ないはずの色違いもあり、お客様にお見せするととても喜ばれました。初めて見せていただいた満面の笑顔に、私は堪え切れなくて思わず泣いてしまいました。
 半年後の再来店時の「どうしてるかな、と時々お店の様子を見ていたんですよ」という言葉には正直驚きました。私のことを心配していて下さっていたのだと感じ、この仕事に就いて本当に良かったと心から思いました。
 スタッフ全員が朝から出勤する月1回のミーティングがあります。皆で掃除を済ませ、30分位いろいろ話し合うんですね。その後グループに分かれ、それぞれの問題を話し、夜に再び全員で集まります。
 3年前にオープンしたばかりの新しい店舗ですが、スタッフ間のコミュニケーションは良いと思います。新しい商品が入ると、まず自分達で試着してみて、ノートにその感想やコーディネイトの方法など細かく皆で記入します。そのノートを皆で共有し、ワンピースはどのくらいの身長の方に合うかなど、いろいろな情報を接客で活かせるようにしています。
 売り上げが伸びなかったり、接客がうまくいかなかったり…、落ち込んでいる時でもお客様の笑顔や温かい言葉を聞くといっぺんで元気になれます。この仕事を続けていて良かったと思いますね。接客という仕事は本当に不思議ですね。お客様の笑顔、お客様から頂くプラスアルファが元気の源になります。
 店長は見習うべき、素敵な先輩です。初めてのお客様はなかなかガードが堅いのですが、店長はさらりとそのガードを取り除き、仲良くすぐに話せるような雰囲気を作ります。お客さまはいつの間にか笑顔になっていらっしゃる。私もこれからもっともっとリピーターを増やして、自分の顧客様を作っていきたいですね。自分のファンを増やしていくことが今の目標です。

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