第7回選評

第07回 2003年度 受賞作品
選評
作者名:高見マーケティング研究室主宰 実践女子大学講師 高見俊一氏
所属企業:

記事(紹介文)


 「あったか・えっせい」も回を数え、販売サービスの一貫として、応募をプログラムの中に組み込む会員企業が増えています。応募作品の水準は確実に向上し、専門店ならではのサービスが浮き彫りになってきました。
今回の応募作品数は、お店部門344作品、お客様部門135作品で、安定した応募状況です。
 お客様部門に新鮮な感覚のものがあまり見られず、残念でしたが、お店部門は確実にレベルアップ、特に熱心な複数応募企業は、社内での予選突破が難しいのではと思うほどです。
 最優秀賞 岩下真希子さんの作品「フルーツシャンティ」は、固定客が販売員にだけではなく、「商品」にもつくことを気づかせてくれました。それは別個のものではなく、相互に交流があることをさわやかさをもって教えてくれました。
 お店部門の優秀賞、斉藤純子さんの「一服のお茶」は、非常にレベルの高いお客様に、見事に対応しています。一幅の絵をみるような表現力も見事です。お客様部門の優秀賞、大森はるかさんの作品は、素朴なすがすがしさが伝わってきます。小さなお客様の立場に立って、最後に、選択の正しさを伝えるところなど、販売員の人柄が感じられます。
 お店部門の佳作作品は、どれもしっかりした作品です。安定したレベルの高さを感じます。このお店なら安心できるという安定感がにじみ出ています。
㈱三省堂の荒井真実さんの「ここなら」は、店への信頼に応えることの重い意味を教えてくれます。㈱ワシントン靴店の工彩子さんの「杖」からは、自分が気に入っている靴を、最高のお客様にお買い上げいただいた
その感動が伝わってきます。久松めぐみさんの「あなたが満足、わたしも満足」は、接客してもなかなか買い上げにつながらないもどかしさを「調整」というサービスで克服した喜びとこれからの意欲が、㈱ザ・クロックハウスの広枝美樹さんの「小さな手から大きな贈り物」は、子供のお客さんへの接客がテーマですが、これからのお客さんに買い物の楽しさを感じてもらったこと、諸井優美さんの「凛として美しく」は、これからのシニア客への接客のこつが結果として浮き彫りにされています。そして、㈱銀座マギー白田修さんの「先輩のアドバイス」は、近所の魚屋さんのお客さんへの呼びかけに、先輩からのアドバイスの意味を会得した話、上村亜希子さんの「想い出のクリスマスプレゼント」は、困っているお客さんに真摯に対応、お客さんの「ありがとう」表現に感動した話とバラエティに富んでいます。
 お店部門の佳作3作品は、高田紀美子さんの作品「安心して買い物できる店、見つけた」は、お子さんを連れての買い物での悩みを解消してくれたお店の販売員、伊藤恭子さんの「心からありがとう」は、親切な販売員に心から「ありがとう」とお礼を言わしめた事実が、
そして、岡田博さんの作品「俺の息子は、電気屋の浜ちゃん」は、個性的な作品で、徹底的な真摯なサービスが圧倒的な信頼を得ている話、日本全国、どこにでも見られる地方の町村で、きちんとその役割を果たしている姿は心打つものがあります。お客様部門の作品は、お客様の立場から書かれた作品ですが、
素直にサービスに反応してくれていることがわかります。
 最後に、学生に教えている立場として一言。学生の販売職への認識は、高まりつつありますが、まだ表面的で、わずかな不安をあわせ持っているようです。自分がしっかり取り組める仕事なのか、ただ、忙しいだけで終わってしまわないか、そこで、入賞作品を読ませ、感想を書かせると驚くべき結果が出てきます。自分の選択は間違いなかった、こんな素晴らしい体験ができる仕事と知ってさらに意欲が湧いてきたというのがほとんどです。お客様と販売員の関係がワンランクアップした新たな専門店の時代の到来を予感します。

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