年度別受賞作品
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第15回選評

第15回 2011年度 受賞作品
選評
作者名:髙見マーケティング研究室主宰 名古屋学芸大学大学院特任教授 高見俊一氏
所属企業:

記事(紹介文)


 第15回「あったか・えっせい」は、好調だった前回をさらに一段と質、量ともにレベルアップしました。応募数は、お店部門の応募が545編から661編、お客様部門が102編から165編へと大幅に増えています。特徴的なのは、東日本大震災を題材とした作品が含まれていることです。大震災では人と人とのつながり「絆」が復興のテーマとなりましたが、「あったか・えっせい」は、お客様と販売員との間の「絆」になった物語でもあります。
「現場」での感動に専門店経営成功のエッセンスが詰まっています。現場での感動の積み重ねが、専門店の進化を生み、世界をリードするオリジナリティーあふれた存在になる可能性が見えてきました。
 最優秀作品は、㈱新星堂の毛塚昇さんの作品「3.11東日本大震災、津波が奪えなかったもの」です。震災に会いすべてを失った顧客の高校生、落胆する少年に両親とともに失いかけた夢を再び取り戻させるという触れ合いです。㈱新星堂は、これまでも優秀な作品を数多く応募してくれていますが、震災で危機的状況の中でもお客様に喜ばれる実力を発揮してくれました。
 優秀作品は、㈱生活の木の佐藤純子さんの作品「地震後からの接客」と㈱赤坂柿山の野村恵さんの作品「きっかけはいつもお客様」です。佐藤さんの作品は、震災での話ですが、店頭で地震に遭遇、戸惑うお客様を避難させる。ファッションビルでの様子がリアルに伝わってくる作品です。災難を共有したお客様との対話、避難訓練の効果など、店頭で販売員の果たしている役割が見えてきます。野村さんの作品は、販売員としてお客様に満足してもらうためにどうすればよいか。お客様より先に自分の気持ちが動かないとお客様の心を動かせないということに気づいた。そしてその気付きのきっかけになるヒントは、お客様が先に提供してくれていると考えた時、仕事が面白くて好きだと思うようになったと結んでいる。両作品とも、レベルの高い作品です。
入賞作品は10編で、順に、最初に任された髪のアレンジに使われる小物の販売で、「アレンジブック」を提案したところ、お客様に大きな影響を与えることができた、㈱玉屋の片塰麻美さん「私の仕事の影響力」。70歳代世界を飛び歩いている元気な男性のお客様との会話から刺激を受け元気をもらった、㈱アスプルンドの黒木可奈恵さんの「人生の上り坂」。イベントで、「パンの国」をつくり伝えたい想いやメッセージを発信、お客様に感動を与えたことで自信を持ち夢が広がるパン屋を目指す、㈱ドンクの長沼みづほさんの「心の会話」。店の前で、紙袋が破け荷物を散乱させたお客様を見て、とっさに荷物を整えるのを助けて感謝され、サービスとは何かに開眼した、㈱虎屋の髙宗一恵さんの「私にとってのサービス」。㈱新宿高野の丹羽亜有実さんの「記念日に続く道」は、誕生日ケーキの注文を巡るある家族との触れ合いで記念日の大切さを実感。あらためて自分の仕事の大切さについて思った話。無理とも思えるお客様の注文に対応、精一杯対応し喜んでもらったが、病気のおじいさんへの最後の家族の思いやりが背景にあったことを知り、仕事の尊さを実感した、㈱板垣の平塚慎司さんの「親孝行」。店頭でのどら焼きつくりを熱心に見ている小学生に嬉しくなり、勇気をもらった、㈱文明堂東京の上村順一さんの「小学生の見学者」。子供靴の計測で、過度の緊張から解放してくれた子供のお客様との対応で、楽しんで仕事をすることの大切さを教えてもらった、㈱シューマートの福島貴志さんの「フクジマ兄ちゃんの計測奮闘記」。新人の販売員として、自信のない中で自分なりの接客をしてお客様から励ましをもらい、ひとつの自信につながった、㈱銀座マギーの村川里織さんの「私なりのおもてなし」。どれをとっても、感動が伝わってきます。
これまで、感動物語には、いくつかのパターンがあるのかなと思っていましたが、今回、感動のきっかけになった接客の材料、チャンスが多岐にわたることが証明されたような気がしました。
次に、お客様部門は、これまで応募数はそれほど多くなかったのですが、今回数多くの応募をいただきました。こちらは、感動を受けた立場からのお話です。入選は長谷部一郎さんの「コロッケ屋さんの人気のひみつ」。店に買い物に来てくれる人だけがお客様ではなく、誰もがお客様候補であることを気付かせてくれます。お店部門とは逆の立場からの感動物語は、新鮮でもあり大変勉強になります。
今年は、東日本大震災への遭遇で、人々は暮らし方を見直す機会をもらいました。生活意識が変われば、専門店の情報発信、サービス提供の内容も変わるはずです。昨年も強調しましたが、日本の専門店の接客サービスのレベルは、「世界一」です。これからも、外国勢の追随を許さぬよう頑張ってもらいたいと思います。

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